大阪市の虐待通報、前年度比の1・5倍に 児相の人手不足深刻(産経新聞)

 幼い命が犠牲になる虐待事件が相次ぐ中、大阪市が平成21年度に受理した児童虐待の相談や通告件数が、前年度の約1・5倍に急増していたことが18日、関係者への取材で分かった。同市では昨年4月、西淀川区の小4女児が虐待死した事件を教訓に態勢を強化したものの、「市こども相談センター」(児相)では職員1組あたり100件以上の案件を抱え込む事態に陥っている。市は職員の増員を決めたが、他の自治体の児相でも同様に人手不足が深刻化している。

 大阪市では、小4女児が食事を満足に与えられず極度に衰弱し、母親と内縁の夫に自宅ベランダに遺棄され死亡した西淀川区の事件で、近隣住民や通学先の小学校が虐待を疑いながら、児相などに事前に情報が伝わらなかったことを反省し、児童虐待をめぐる通告や相談を24時間態勢で受け付ける「児童虐待ホットライン」を開設。21年9月から、非常勤嘱託職員7人が交代で対応している。

 同センターによると、ホットライン開設後、虐待が疑われる事案について、近隣住民からの通報は約3倍に急増。学校からの通報も増え、20年度は871件だった受理総数が、21年度は1330件にはね上がった。

 センターで虐待に対応する児童福祉司や看護師ら専任職員は11人で、他部署からの応援などを含めても20人程度。家庭訪問などは2〜3人で行うため、1組当たり100件以上を処理するというパンク状態に陥っている。このため市は、22年度中にセンターの担当職員を数人増やすことを決めた。

 大阪市だけでなく、この約1カ月間で5件の児童虐待事件が相次いだ大阪府内では、児相の人手不足が慢性化している。

 大阪市と同様に政令市のため自前の児相を持つ堺市では、20年度に523件の虐待相談を受理したのに対し、対応する専任職員はわずか7人。両市以外を管轄する府内6カ所の「子ども家庭センター」でも、20年度には225〜717件の案件を取り扱い、担当職員1組あたり75〜150件を抱えていたという。

 児童虐待の場合、安否確認や保護といった初期対応だけでなく、児童を家庭に戻す際などのアフターケアも必要で、個々の案件で相当な時間がかかる。府家庭支援課の松風勝代参事は「1つの案件が終わらないうちに次々と新しい虐待相談の対応に追われているのが現状」と打ち明ける。

 こうした状況について、関西学院大の才村純教授(児童福祉論)は「欧米では担当職員が取り扱う虐待案件は1人20件程度。日本も児童福祉司の配置基準を見直すなど、児相の人員を増やす方向性を打ち出しているが、現状では焼け石に水だ」と指摘。「全国的には、事務系職員ばかりで福祉の専門家がほとんど配置されていない児相もある。質量とも改善が必要」としている。

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by lodnm7w68m | 2010-04-20 08:19
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